#22 私立と公立

 今日の朝、NHK高校総体勝戦が行われていた。競技種目は、女子バスケットボール。京都の精華学園高校と愛知の桜花学園高校の試合だった。両校を見て思う。決勝に出たのはやはり私立高校か・・・、と。

 東京経済オンラインの調査によれば新学制となった1948年から1960年までは、春夏の甲子園出場校の84%が公立校で、私学は16%にすぎなかったが、1990年代には50%を超える。2006年から19年でいえば、68%が私学、公立校は32%と完全に逆転したそうだ。

 その中でどうしても気になってしまうのが、やはり私立高校が有する練習環境である。質の高い練習ができればそれはもちろん必然的にレベルアップできる。私の通っていた公立高校では、グラウンドの長軸を使っても直線で100m引くことができなかった。体育大会の時は、グラウンドを斜めに走る。部活の時間になれば、そのような狭い環境の中で野球部と陸上部とサッカー部が一斉に練習を行う。野球部が球を打ち始めればサッカー部と陸上部が練習をしているところに球が飛んでいく。非常い危ない。今でこそ、その練習がどうなったかはわからないが、そのような練習環境である。それに比べ、私立高校は人工芝や、屋内練習場、タータンが整備されている。別々の場所に、だ。学校によっては、広大な敷地にそれが散らばっている。

 今日のバスケの試合を見ていて、出場選手に目が行きがちではあるが、私は周りでモップがけをしている地元の公立高校の生徒であろう大会運営のお手伝いを担っている学校の生徒に始終目が行った。彼女たちは、今日の試合をどのように見ていたのだろうか。