#98 聞く力

 「聞く力」をアピールし、内閣総理大臣になった岸田首相。大切にしているノートを見せ、アピールしていたが、今はそのノートはどこに行ったのやらと感じることが多々ある。

 国民から「増税メガネ」というあだ名をつけられてしまい、苛立ちを隠せていないと言う。しかし、国民からこのようなあだ名をつけられてしまった政治家のトップとしては大恥であることは間違いない。

 「働かざるもの食うべからず」と言うことわざがある。現代では、これは禁句なのだろうか。非課税世帯に10万円の給付をすることを岸田首相は明らかにした。非課税世帯には新たに追加で7万円を支給されるにもかかわらず、健全な納税者は4万円しか減税されないというなんともアンバランスな考え。これには、そのことわざが通用しなかったのだろうか。

 確かに病気等の仕方ない事情で非課税世帯になっている家庭もあるかもしれない。一方、働けるのに真っ当に働かず、非課税世帯という世帯もあるだろう。私は、後者には到底納得がいかない。過去に10万円を給付したことがあったが、その時に本当にお金に苦しんでいる人に限ってその給付金をギャンブルに使い果たしてしまうのである。人の金なのだから自由だろと言われてしまえばそれまでではあるが・・・。

 いずれにしても、なかなか国民の声を聞こうとしない岸田首相であるが、世論には無関心なのだろうか。国会内でも岸田首相の聞く力が問われているが、今日も人。人。人。でアピールしたようだ。残念ではあるが、その人々あってこそ国家が成り立っている。政治家のトップとしての聞く力をもう一度持ってほしいと考える。