#35 さんまの蒲焼

 札幌市の中央卸売市場で行われたさんまの初競り。1キロで最高23万の値がつき、去年の4倍である。水産研究・教育機構の調査では、日本近海のさんまの資源量は、2022年と比較して20%少ないと予測されている。

 私が学校給食を楽しんでいた約10年前、当たり前のようにさんまの蒲焼が出ていた。これが、高級魚になり、庶民は楽しむことができない味となってしまうのだろうか。こういう食材が今後増えていくのだろう。

 我々が祖父母世代になった頃に、「おじいちゃんの時代はねー、給食でさんまが出たんだよ」と自慢するような時代になるのだろうか。将来的には、刺身もなくなると言われており、ただ単に物の値段が高い。と嘆くのではなく、数量的に食材を採る(獲る)ことができない時代へと突入していることに併せて危機感を感じなければならないと考える。